サイフォン式オーバーフローシステム解説

こんばんは、松崎です。

水槽システム紹介の続きです。

今回は自作したサイフォン式オーバーフローシステムを紹介します。

すでに様々な方がブログやyoutubeで紹介しているので、一番うちに合っていそうなシステムを選んで改良しました。

うちの水槽は玄関の下駄箱の上にあります
IMG_0091.JPG

なので真下にはオーバーフローは抜けず、濾過層も下駄箱横に置いてあります
IMG_0040.JPG

水槽を横抜き加工しようかとも思ったのですが、ダイヤモンドビット買うと高いし一度しか使わなそうなのでサイフォン式にしました。

とにかく「水漏れトラブルしないように」が絶対条件で先人たちのブログやyoutubeを拝見させていただいて勉強しました。

ポンプのON・OFFでサイフォン切れしないでちゃんと自動復旧する方法はあまり選択肢がなく、やはりダブルサイフォンが王道だとは思ったのですが、玄関の水槽なので塩ビ管が目立つのがどうしても嫌でした。

↓ なのでドイツ(だったと思います)のなんとかさんが考えたこちら方法を採用しました。

システム設定.jpg

この方法は日本人の方が再現し、ブログで説明されていたのを拝見させていただきました。

ただ、エアーパイプとディフューザーで強制的にエア抜きするのはマメオーバーフローを真似させてもらいました。
(再現された方はたまに口で吸うと書いていました、男らしいですね)


↓ それではシステムの説明です。

稼働前.jpg

材料は塩ビ管16φです。最初13φで作ってみたのですが流量が少なくイマイチだったので16φの方が良いです。
①部分に呼び水を入れ塩ビ内の空気の逃げ場をなくします。
②濾過層の陽水ポンプを稼動します。




稼働中①.jpg

すると、
③水槽に水が送られる際にディフューザーが塩ビ内の空気をどんどん抜いて塩ビ管内が水で充填されます。
④サイフォンの原理で落水が始まります。注意点は揚水ポンプの能力が弱いと塩ビ内の空気が抜けきる前に水槽が溢れます。サイフォンが発動するまで水槽の水は手桶かなんかでバケツに戻してください。一度サイフォンが始まればもう切れないので、最初だけです。

後はポンプをON/OFFしても大丈夫です。

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↓ サイフォンが切れない理由がこちら


停止中.jpg

サイフォン切れになる原因はただ一つ、塩ビ管内に空気が入ってしまうことです。
海水は粘土が高い為に淡水と違い泡が弾けずに残ります。オーバーフローして落水する時にも小さい泡が発生し少しずつですが塩ビ管内に侵入します。やがて塩ビ管内に空気が溜まりサイフォンが切れるのですが、ディフューザーを付けることで常に空気を引張って抜いてくれるので揚水ポンプ稼働中に塩ビ管内に空気が溜まることはありません。=サイフォンが切れることはありません。


↓ ポンプを停止した状態はこちら


稼働中②.jpg


塩ビ管の長さに注意です。
サイフォンの原理なので落水する高さより水槽側の塩ビが長ければサイフォンが切れずに残ります。また、落水する所の上部から空気が入ってくるので、ポンプ停止後に落水の勢いが残って塩ビ管内の水が引張られてサイフォンが切れることもありません。
ただ、落水ポイントをあまり上げると流量が落ちるので調整してみてください。

↓ 最後に写真です
IMG_0110.JPG
わかりやすく正面につけています

↓ 別角度
IMG_0111.JPG

↓ フロー管設置
IMG_0112.JPG

↓ 本体を上から差込み
IMG_0113.JPG

↓ こんな感じでほとんど裏に隠れるので 正面からは目立ちません
IMG_0115.JPG

↓ 給水管とディフューザーにエアーパイプをつなぎます
IMG_0116.JPG

揚水ポンプの送水量とオーバーフローされる排水量のバランスは各水槽で異なると思うので本当は給水側に調整用バルブを取付けた方が良いと思います。

私は揚水ポンプがコンパクトオン1000(エーハイム)なので送水量が少なく 現在バルブは付けていませんが、もっとパワーアップしたいのでそのタイミングで取付けようと思っています。

また、揚水ポンプを停止するとオーバーフローの落水は止まりますが、逆に給水管からサイフォンの原理で濾過層に水が落ちて水位が下がります。そのままディフューザーの口元まで水位が下がりきると、今度はエアーチューブから一気に塩ビ管内に空気が入ってしまいます。バルブを付けておけばそれも防止出来るので良いかと思います。


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大体こんな感じです!
私はこれ作ってから3ヶ月使用していますが今の所トラブルはありません。


が、

万が一の為に これが欲しいなーと思っています↓


お高いので中古で買うか これも自作してしまおうかと思っています。

自作は楽しいですね。
試行錯誤している時が一番楽しいです。
ただ自己責任なので覚悟は必要です。


覚悟がない人はやっぱりこちら↓

流石によく出来ていますよね。私もいつか使ってみたいです。


-追記-
この記事の半年後の後日談や失敗談とその後の改良を記事にしました
よろしければごらんください




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この記事へのコメント

2018年01月17日 12:24
初めまして

サイフォン式オーバーフローですか!
僕も昔していたので懐かしいです。
サイフォン式→ダブルサイフォン式と改良したりと、楽しかった思い出があります。
松崎
2018年01月17日 14:43
いぼ仙人様

はじめまして、コメントありがとうございます。
サイフォン面白いですよね!
工作と実験を繰り返すのが楽しくて本来の目的(飼育)を忘れそうになります。やっぱり流量が全然違うと思うので、そのうち別の水槽でダブルサイフォンにも挑戦したいと思います。
望月
2019年11月20日 04:43
初めまして。凄く参考になりました。自作で物を作った事が殆ど無いのですが 作って見たくなりました。質問ですが 塩ビ管とエアーチューブの接続って どうやるのですか?パーツを探して見たのですが 見つからなかったので加工するしか無いみたいなので教えて下さい。
松崎
2019年11月20日 09:13
望月さん

はじめまして、松崎です。
少しでも参考になっていたら嬉しいです。自作は楽しいですよね。
塩ビ管に電動ドリルで2~3㎜の穴を空けてチューブジョイントをねじ込み、念のため周りをコーキングで埋めました。(ここから少しでも空気が入るとサイフォンが切れるので注意です)
私はDIYが好きでいろいろ道具を持っていますが、最初は工具を揃えるのに多少費用が掛かるかもしれません。
※サイフォン式は少なからずトラブルは起きますので、覚悟のうえ挑戦してください。特に安定するまでは試行錯誤が必要です。


>望月さん
>
>初めまして。凄く参考になりました。自作で物を作った事が殆ど無いのですが 作って見たくなりました。質問ですが 塩ビ管とエアーチューブの接続って どうやるのですか?パーツを探して見たのですが 見つからなかったので加工するしか無いみたいなので教えて下さい。
望月
2019年11月24日 04:35
分かりました。有難う御座います。色々調べて見たら アスピレーターと言う部品を見つけました。ディフューザーとアスピレーターを ダブルで付けたら強力になりそうなので挑戦してみます。水槽側の配管を3重にして 水槽の下の方のゴミが取れるようにします。今月は予算が無いので来月作って見ます。
松崎
2019年11月30日 18:09
>望月さん
アスピレーターですか私は使ったこと無い部材ですね。頑張ってみてください!